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2010.12.17

税制改正大綱 – 法人課税について

平成22年12月16日に税制改正大綱が発表されました。

基本的な方針としては、国内企業の競争力を強化するという観点から、
法人実効税率を引き下げつつも、課税ベースの拡大を図り、財源確保を図っています。

盛り込まれた法人課税の主な内容は以下のとおりとなっています。

【法人税率】

平成23年4月1日以降に適用される法人税の税率は普通法人で25.5%、
中小法人で25.5%(年800万円以下は15%)となります。
なお、法人住民税も0.87%引き下げられます。

【減価償却】

平成23年4月1日以降に取得する減価償却資産の定率法の償却率を
定額法の償却率の200%に縮小します。

【欠損金の繰越控除】

控除限度額をその事業年度の繰越控除前所得の
80%に制限他方、欠損金の繰越機関を9年に延長します(中小法人は存置)。

【貸倒引当金】

適用法人を銀行その他などこれらに類する法人及び中小法人等に限定されます。
なお、3年間にわたる経過措置があります。

【寄付金】

一般寄付金の損金算入限度額が1/2になります。

【グループ法人税制】

解散が見込まれる100%グループ法人株式の評価損を計上
できないこととなるなどグループ法人税制の整備を図ることになります。

【棚卸資産】

切放低価法は、廃止となります。なお、当初事業年度においては経過措置を設けています。

【中間納付制度】

仮決算による中間税額が6/12を超える場合には、仮決算による中間申告書を
提出できないこととなります。

その他にエネ革税制の廃止、試験研究費の税額控除の限度額の特例の廃止、
雇用促進税制や環境関連投資促進税制などが見直しまたは新設されており、今後の動きに留意が必要です。